●医学部医学科への進学者数が日本一
本校は、毎年医学部医学科へ進学する生徒が非常に多く、もう10年以上日本一を誇ります。もちろん、医学部だけではなく、東大、京大、阪大、名大などへの進学も非常に多く、愛知県では公立旭丘高校と並び最難関校となっております。校風は類を見ないほど自由で、進路指導も医学部への誘導というものは、実質的には一切ありません。にもかかわらず、医学部志望の生徒が多いというのは宗教の授業の中で、「いのち」について考えさせる題材が豊富だからではないでしょうか。下に一例をあげます。
授業では、「東海の建学の精神(三綱領)」「合掌することの意味」「東海学園の歴史」「命を考える」「家族のきずな」「釈尊の生涯」「仏教を生きた人々」「法然上人について」「掃除・挨拶」「非暴力の人ガンジーについて」「いじめ」「障害を持つ人々を通して学ぶこと」「マザーテレサの生き方」「ある被爆者に学ぶ」「吉田松陰」「核兵器と21世紀」「脳死と移植医療」「ボランティア活動」「環境問題」「平和について」「共生とは」など、さまざまな分野から幅広くテーマを取り上げています。生徒たちはこれらのテーマに基づいたビデオを鑑賞し、自分の感想や意見をレポートにまとめて、それぞれの意見についてディスカッションなどを行います。
(学校法人東海学園ホームページより)
物が豊かになっても、心が豊かにならなければ本当の幸福は得られない今の時代だからこそ、自分たちはどうするべきかを常に考えなければなりません。本校は、上記のような情操教育を行うことで、生徒に本質的な心の豊かさについて考えさせているのです。
そして、その理念は、入試問題となって子どもたちに訴求しています。
●多様性の中にも、確かな「自分」を持つ
本校の入試問題は、論説文と物語文とで構成されています。難度の大幅な変化はありません。先ほどにも述べた通り、入試問題の文章には、学校からの「こんな生徒に育ってほしい」「こんな生徒に入学してほしい」というメッセージが込められています。
逆にいうと、どんな生徒が通っている学校か知りたい場合は、入試問題の文章を数年分読めば良いのです。本校も例にもれず、メッセージを入試問題に込めています。
それは、「多様性の中にも、確かな自分を持ってほしい。そのために正しい知識を持つことが重要」というものです。
●論説文の読み解き方
まず論説文について分析していきましょう。漢字が5問と、50字以内の記述問題が1つ、抜き出し問題が1問あとは選択肢問題になっています。合格ラインは6割です。ボーダーをクリアするのであれば絶対に選択問題は落とせません。論説文は、選択肢問題のパターンがほぼ決まっています。簡単にご紹介すると、
① 筆者の主張を問う問題
② 傍線部の理由を問う問題
③ 傍線部の具体例を問う問題
④ 文章の大意や主題と一致する内容を問う問題
の4つです。さらに細分化することもできますが、大まかにはこれくらいです。
本校は、これらを満遍なく出題してくるので、全てのパターンに置いて正しい解き方を網羅しておく必要があります。論説文は、筆者の主張→具体例→主張(もしくは反対意見)→具体例→…と続いていきます。
一番重要なのは、文章の中で筆者の主張をすべてチェックし、具体例と分けることです。
具体例はその主張を詳しく、より分かりやすくするものです。つまり実際に起こったことや具体的な名前が出てくる「補足説明」です。主張を正しくつかむためには、具体例はさらっと読み飛ばすくらいがちょうどいいのですが、その補足説明の方が具体的で分かりやすかったりするので厄介です。
そうなると、主張と具体例の境目が見えにくくなることがあります。
実は、本校の国語の文章は、その見分けが少し分かりにくいものであることが多いのが特徴です。しかしここを攻略しなければ、上記の①〜③のタイプを得点することができません。まずは、具体例について攻略法する必要があります。
具体例を見つける方法、それは、「具体例の始まりと終わりを意識する」です。どのようにそれを意識するのかというと、
① 接続語「例えば」
② 下位語
③ 比喩表現(直喩、隠喩、擬人法)
を見つけることです。
まずは、①の「例えば」ですが、これがあるとこの後は具体例になりますから、始まりと終わりを『』で囲ってみると良いでしょう。
続いて②の下位語とは一体何でしょうか。
聞き慣れないかもしれませんが、上位語と対義語になっており、上位語は「まとめた言い方(少し抽象的)」の言葉です。ですから「下位語」は、「より詳しく言い分けた(具体的)」言葉です。
例えば、上位語が「果物」であれば、下位語が「リンゴ、ミカン、イチゴ」などです。
③の、直喩は「〜のようだ」「〜のごとし」という表現で物事を例えることで、隠喩は「ようだ」という表現は使わずに「時は金なり」といった表現の仕方になります。擬人法は文字通り、人に喩えて表現する方法です。これらを踏まえて、令和5年度の論説文の一部を読んで具体例を検出してみましょう。
我々は、VUCA(ブーカ)の中で生きているといわれている。VUCAとは(略)「予測不能な状態」を意味し、2010年以降、世界のビジネスパーソンの間で広く使われるようになってきた時代を表す言葉である。同時多発テロ、リーマン・ショック、英国のEU離脱(略)等相互につながった世界で想定を超える事案が頻発し、判断・対応が遅れると瞬く間に悲惨な状況に嵌まり込む。世界の変化に敏感でなければいけない。VUCAの中で、世界から取り残されないためには、全ての日本人が多言語の情報を最小遅延で受信する手段の確保が喫緊の課題である。
(令和5年度東海高校入学試験問題 国語より)
上記の文章の中で、VUCA(ブーカ)は上位語、同時多発テロ、リーマン・ショック、英国のEU離脱は下位語です。上位語であるVUCAの具体的説明がその下にあります。前半は、「VUCAの中で生きているため、もし判断・対応が遅れると悲惨な状況になる」と述べています。その後に、喫緊の課題という主張をしているため、その直前までは全て具体例ということになります。具体例を『』で囲むと、以下のようになります。
『我々は、VUCA(ブーカ)の中で生きているといわれている。VUCAとは(略)「予測不能な状態」を意味し、2010年以降、世界のビジネスパーソンの間で広く使われるようになってきた時代を表す言葉である。同時多発テロ、リーマン・ショック、英国のEU離脱(略)等相互につながった世界で想定を超える事案が頻発し、判断・対応が遅れると瞬く間に悲惨な状況に嵌まり込む。』世界の変化に敏感でなければいけない。VUCAの中で、世界から取り残されないためには、全ての日本人が多言語の情報を最小遅延で受信する手段の確保が喫緊の課題である。
お分かりいただけましたか。このように、やや難解な文章が続くのが本校の入試問題論説文です。そして合格を勝ち取るためには、選択肢問題で絶対に落とさないことが必須条件となってきます。
そのために、修英塾では正しいマーキングの仕方も丁寧に指導をしていきます。