2025年度は全体的に易化
難度は、単純にではありませんが、昨年より易化しました。
まずは、現代文(近代以降の文章)の具体的に昨年までと大きく変わった点を挙げていきます。
①第3問(実用的文章)の追加
②試験時間の増加
③第1・2問の一部の形式の設問の削除
④4択問題に変更
この4点が挙げられます。
本試験から第3問が追加され、大問数が4題から5題に増加しました。それに伴って、試験時間が80分から90分になりました。また、5択問題から4択問題に変更されることで、単純に選択肢を吟味する時間が減り、受験生の負担が軽くなりました。その分文章読解に力を入れられるため、易化の原因のひとつとなります。
一方、問題文は若干読みづらく、途中で内容を見失いやすいものでした。文章内容把握があいまいなまま過去問を解いていた生徒にとっては難しく感じた内容でした。正確に内容を追っていけるかが設問を解けるかの分かれ道になったのではないでしょうか。
問題形式は、第1・2問は単一テキスト問題、第3問は複数テキスト問題で、複数資料の読み取りが必要でした。さらに、第3問の追加によって、第1問の文章展開・構成や表現の設問、複数テキスト等の設問が無くなっています。第2問については、2024年度の第2問の問7のような本文関連資料の記載と生徒同士が議論する問題が無くなりました。
この削られた2問は、文字数も多く、かかる時間も長かったため、これらが削られたことも易化の要因となります。全体を通して、センター試験のような、シンプルな国語力を問う形式になっています。
以上を踏まえて、現代文の読解力と現代文にどれだけ時間をかけられるかが大切なことになります。
読解力を身につけるためには、とにかく多くの文章に触れることが大事ですが、共通テストにおいて、しっかりと文章の内容を頭に入れながら読むためには、文章を立体的に把握する必要があります。主張は高く、主張に準じた内容は次に高く、具体例や比喩は低くイメージして文章全体を見られるように意識をしていくことで、設問を解くときに必要なキーワードを探す手間が減り、記述問題でも短い時間で正確な答えを導けます。
時間配分については、近代以降の問題3題は、各大問20分で解くように心掛けるとよいでしょう。ざっくりとでも、あらかじめ時間制限をつけて解いていかないと、共通テストのように、問題数が多いものは、最後まで解けないということが起きてしまうことがあるので、注意が必要です。時間配分を守るためには、速読力を磨く必要があります。速読力は、国語の問題を、時間制限を設けて解いたり、日常的に本を読むことなどでも身につけられます。
今年のように、第3問の資料読み取り問題の追加など、問題形式が変化する年は、難易度が下がる傾向にあるため、来年度は難化することも考えられます。
次に、大問4・5の古文・漢文についてです。
大問4は、「在明の別」と「源氏物語」の二つの物語が抜粋されていましたが、分量はほとんど変わらず、特に大きく変わった点はありませんでした。しかし、設問数と解答数はともに一つずつ減り、ほとんどが四択問題になりました。これも易化の要因のひとつです。問1は重要単語の知識問題、問2は敬意の方向のみを問う問題、問3は生徒の会話の中の空所補充問題となっていました。例年通り、古文単語、古文常識、敬語などの文法が身についていれば、解ける問題でした。
大問5の漢文についてです。
漢文も古文同様大きな変更点はなく、複数の漢文の文章が抜粋され、問題が出題されています。例年同様、複数テキストの関連性を問6で問われており、それを意識して読むとよいでしょう。