教育ニュースから考察する

2025年2月22日のダイヤモンドオンラインニュースに面白い記事がのっていました。

知窓学舎の塾長で、教育ジャーナリスト、多摩大学大学院客員教授である矢萩邦彦さんが寄稿された記事です。以下にほんの一部だけ転載いたします。

『塾の授業についていけない、どこが分からないのかも分からない子は、まず、国語力を鍛えましょう。どの教科も根本的に分かっていない子は、国語でつまずいている場合が多いからです。

 先生が言っていることが理解できない、教科書に書いてあることが分からない、何を問われているのかも分からない、といった子は、中学受験をする層にも結構います。親が気づいていないだけです。

 そういった最低限がきちんとできるようになると、ようやくどの教科も伸びる可能性が出てきます。つまり、国語のテストで点数を取るための国語ではなく、それより手前の国語力が大切。それを身につけるには、子どもが主体的に意見を言って、大人がきちんと対話することが必要です。これは、10人以下の授業ではできても、大人数の授業では難しくなります。』(一部抜粋)

というものです。

例として、算数が極端に苦手な小学4年生が、いったん算数をやらずにその時間をすべて国語の学習にあてていたところ、小学6年生になって、本人が絶対に行きたいという志望校ができ、そのためには算数ができなくてはならないという理由で算数を再度頑張りだし、最終的にはその学校に合格できたという話が掲載されておりました。

これは類い希なる例として捉えられるかもしれません。大手塾はこういった情報を発信しないことも多くの方が知らないことに関係していることでしょう。

しかし、塾講師をしているとこういった例は少なくないのです。

なぜこういったことが起こるのか、もしくは出来てしまうのか、ということについてお話します。

算数の多くの単元は、文章によるものです。これは文字通り文章による問題であり、文章の意味をきちんとつかめず、暗記で解法を覚えていては本当に「解ける」とは言わないでしょう。応用問題にも対応はできません。しかし、文章の意味も解法の理屈も言葉できちんと理解していれば解けるのです。

つまり、先の生徒の場合、国語の力をつけたことにより、論理的に言語でものを捉える力が上がり、算数の理解につながった顕著な例だと言えます。

現に私自身大手進学塾にて指導をしていたときに、こういったことはよく目にしました。小学生のみならず、中学生、高校生でも受験学年後半に入り、劇的な成績の伸長を遂げる子がいます。そういった子達の成績をまとめると、さまざまな要素がありますが、(それはまた別のブログで触れます)国語ができるという共通点があったのです。

さらに私自身、大手進学塾にて中学受験を志す子達を見た経験から、「今、大手塾に通っている生徒の二人に一人は、カリキュラムについていけない現状がある」という著者の意見にまったくもって同じ意見です。

ついていけない、もしくは難しいと感じているほとんどの場合、算数が原因です。これは愛知県の傾向ではなく、全国的なものです。もちろん、本当に数に対して弱いという性質もあるかもしれません。しかし、その原因に読解力不足が隠れていることも頭のかたすみに入れておいていただきたいのです。