●大学入試共通テスト
共通テストの試験時間は80分で、全てマークシート方式です。現代文2題、古文1題、漢文1題という構成で、現代文100点、古文50点、漢文50点の配点です。ここで注意したいのが、現代文は論理的文章と文学的文章の2題から構成されており、論理的文章については、さらに文章ⅠとⅡに分かれているということです。
共通テストの問題作成方針と出題内容について大学入試センターは以下のように述べています。
言語を手がかりとしながら、文章から得られた情報を多面的・多角的な視点から解釈したり、目的や場面等に応じて文章を書いたりする力などを求める。近代以降の文章(論理的な文章、文学的な文章、実用的な文章)、古典(古文、漢文)といった題材を対象とし、言語活動の過程を重視する。問題の作成に当たっては、大問ごとに一つの題材で問題を作成するだけでなく、異なる種類や分野の文章などを組み合わせた、複数の題材による問題を含めて検討する。(2021年から2024年度まで同じ内容)
下線部について、下の表のような主題が過去にありました。
| 年度 | 大問 | 項目 | 問題文と資料 |
| 2023 | 1 | 現代文 | 評論文+評論文 |
| 2 | 現代文 | 小説+雑誌広告 | |
| 3 | 古文 | 歌論+歌集 | |
| 2022 | 1 | 現代文 | 評論文+評論文 |
| 2 | 現代文 | 小説+俳句 | |
| 3 | 古文 | 歴史物語+日記 | |
| 4 | 漢文 | 序文+漢詩 |
現代文について分析していきましょう。
本格的な複数資料問題が出題されると、読み取るべき資料の分量が多くなって、試験時間内に解き切るのがかなり難しくなります。資料の多い問題が出題されたときは、最重要の資料がどれかを即座に見極める力が必要になると同時に、文章読解についてもスピードが要求されることでしょう。
今後、共通テストでは、文章以外の様々な素材が資料として用いられる可能性があります。
●傍線が引かれていない問題
2021年度の第1回試行調査の第2問(評論)では、本文に傍線が全く引かれていない状態で問題が出されました。こういった問題は、傍線部の前後だけを読んで選択肢を判別するようなやり方では対処するのが難しく、本文全体の構造と内容を把握したり、設問の出題意図を正確に汲み取ることが重要です。
過去問でもそのような問題は増加傾向にありましたので、過去問でよく練習しておきましょう。
●選択肢問題
近年は、本文や資料を的確に読み解いて選択肢に当たる練習が必要な選択肢問題が増えました。
選択肢問題というと、選択肢の後半だけを読み比べていき、正しいものを選ぶ方法で大抵の問題が解けていました。場合によっては、全部の選択肢を見なくても、明らかな解答というものが見て分かるものもありました。
しかし、近年のものは、選択肢の後半だけを読み比べていき、間違えているものは×、表現が同じものが書いておらず、判断に迷う場合は△をつけ、この時点で×がついている選択肢は対象外としていくという方法で、回答する選択肢を残すのですが、残った選択肢にも△がついている、という極めて迷う状況になる問題があります。
つまり、選択肢を全て読むことをしていかないと解けないのです。
面倒だと言って、感覚と本文を読んだ記憶だけで解こうとせず、きちんと本文と照らし合わせをする癖付けや、時間的余裕が必要になります。
●現代文
現代文は、論理的文章、文学的文章がそれぞれ大問の出題の中心になりました。その中で今後出題される可能性があるものは「実用的な文章」です。また、それと論理的な文章を組み合わせたものです。
ただ、いずれにしても、試行調査で出された実用的文章は、難しい表現や複雑な論理が展開されておらず、難なく読める文章です。法律や条例については、普段目にすることは少なく慣れていませんが、項目ごとに順序立てて内容が書かれているので、内容の把握は容易である、と言っても過言でありません。
しかし、分量は1題あたり3,000〜5,000字程度と読み応えがあり、短い時間で意味段落ごとに論旨を掴み、全体の展開をたどる習慣がないと時間切れになってしまいます。さらに、文章2つを比較対照を行う力が問われています。消去法で解く設問が増えたことも、近年のテストがレベルが上がっていると言って良い材料でしょう。
読解においては、次のような練習をすると良いでしょう。
①骨のある長文の評論文を積極的に読む
素早く文意を読み取る力が必要です。日常的に、たとえ時間がなくて問題を解けなくとも、読むことだけは頻繁に行って欲しいです。
②全文を通し、意味段落に分けてそれぞれの論旨を掴む
③論旨を200文字程度でまとめる
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